眠くならない会議にするための10のルール

眠くならない会議にするための10のルール
会議は、30分や1時間という時間を拘束されますから、濃い内容にしたいものです。そこで、参加者の気が緩まない、眠くさせない会議にするための10のルールをリストアップしてみました。
目次

【準備編】会議は、始まるまえから始まっている!

話し合いの充実度、会議の質は、準備の良し悪しによって変わってきます。充実した会議のためには、適確な準備が欠かせません。

ルール1 週明けと週末、昼前後の会議は避ける
休日前の週末は慌ただしくなりがちです。同様に週明けの午前中は、メールチェックなどに手間が取られますから、会議は避けたほうが無難でしょう。
また、食事前は空腹でイライラしやすく、食事の直後は眠くなりやすいものです。夜の会議も心身が疲れているため、良いアイデアが浮かびにくくなります。
ルール2 参加者は、意思決定に関わるメンバーに絞り込む
会議の参加人数は議題の重要さではなく、「意思決定に関わるメンバーが何人いるか」によって決まります。担当部署からの報告がほしい…というレベルなら、事前にレポートを出してもらえばそれで済むことでしょう。
参加者が無駄に多い会議だと、発言の機会は減り、会議全体の集中力も落ちてしまいます。メンバーは、できるだけ絞り込むことを念頭に置いて選びましょう。
ルール3 人数と目的に合った会場を選ぶ
参加者同士の席の距離は、そのまま心理的な距離となります。形式的な会合や大人数での会議では仕方のないところもありますが、活発な会議を目指すのなら、やはりお互いの距離は近いほうが話も弾みます。
参加人数に合わせた「広すぎない部屋」を選ぶということも、眠くならない会議のために役立つ要素です。

【確認編】会議のまえに、もう一度チェックを忘れずに!

会議直前は、資料の印刷や仕上げでバタバタしてしまいがちなものです。しかし、会議前にやるべきことは確認作業だけにとどめておき、必要な資料配布は前日までに終えておくように心掛けましょう。むしろ、会議のまえは見直しの時間とするくらいの余裕を持ちたいものです。

ルール4 資料は事前に配布しておく
会議の資料は、できるだけ事前に配布しておきましょう。会議の席についてから分厚い資料を渡されたのでは、それに目を通すだけでかなりの時間を費やしてしまいます。また、一読しただけで参加者が内容をすべて理解できるとは限りません。
全員が着席した瞬間から会議のスタートを切れるよう、できる準備は可能な限り、事前に済ませておくことです。
ルール5 議題の優先順位を決めておく
進行役がいる場合には、おおよその時間配分を決めておくことが大切です。そして、複数の議題があるなら、優先順位を明確にしておきましょう。
会議は「生き物」ですから、場合によっては議論が深く、大きく発展していくことがあります。その勢いを「時間がないから」と切り捨てるのはもったいない限りです。それなら、重要性の高くないほかの議題を切り捨てて、それは後日改めて検討したほうが有益でしょう。
ルール6 部屋の温度は上げすぎず、換気をしておく
必要以上の暖房と酸素不足は、思考を鈍らせ、眠気を誘います。特に、狭い会議室に多人数が集まるようなときは要注意です。長い会議のときは定期的に窓を開けて空気の入れ換えをするのも良いでしょう。外気に触れれば、それだけでリフレッシュができます。

【進行編】会議の進行はスムーズに、適確に

眠くならない会議のために、会議の進行中はメンバー全員に目的意識を持たせて、テンポの良い進行を心掛けましょう。スピーディな会議は参加者も気が抜けず、眠気を覚える暇も生まれません。

ルール7 会議の目的と、終了要件を最初に示しておく
この会議で何を決めるのか、どこまでの結論を出せたら会議終了になるのか。会議の冒頭で、参加者全員にそれを確認しておきましょう。
「眠くなる会議」の原因のひとつは、会議の目的があいまいで、どこをゴールに設定すればいいのかわからない…ということが挙げられます。
ルール8 長すぎる会議はNG
会議の目的とともに、会議の時間配分についても予め参加者に伝えておきましょう。議論が停滞してしまったり、無駄な発言が多すぎたりすると、会議はどんどん長引いてしまいます。これは、進行役だけの責任ではなく、参加者全体の責任と考え、短時間で充実した会議を心掛けましょう。
ルール9 スムーズで軽快な進行を心掛ける
会議はときに、話が脇道に入っていくこともあるものです。そんなところから、思わぬアイデアが出てくることもありますが、あまり道草を食ってばかりもいられません。
司会は適当なところで話を打ち切り、元の議題に戻すなど、スムーズでテンポの良い進行を心掛けましょう。

【まとめ編】会議の最後には、必ずまとめを

無事に最後を締めれば、眠くならない会議の完成です。参加者全員が「良い会議だった」といえるように、しっかりとルールに沿って進行させましょう。

ルール10 会議の結果について、必ず最後に確認する
会議を終えるときには、その会議で何が決まったのか、いつまでに誰が何をするのかを改めて明確にし、参加者に確認します。これをしないと、せっかく会議で決まったことが実行されない、ということも起こります。

会議の生産性を上げたい!あの有名企業の会議とは?

会議の無駄を省くため、多くの企業で効率化が進んでいます。ここからは誰もが知る超有名企業の会議について、それぞれの工夫をみていきましょう。

【日産自動車】議事録の廃止で効率的に
会議につきものの議事録ですが、はっきりいって議事録作りは面倒ですよね。また、担当者の技量や主観などで、本来の内容とは違うニュアンスに仕上がってしまうこともあります。

日産自動車の会議では、まず大きな模造紙を準備します。そして、ブレスト会議のようにアイデアや意見を書いた付箋をどんどん貼りつけ、最終結果は模造紙を撮影して関係者で共有し、これを議事録代わりとしています。

また、同社では意思決定者は会議に参加せず、最後に結果だけをみて最終判断を下します。会議参加者が、のびのびと本音で討論できるようにという工夫のようです。
【トヨタ自動車】本音で語ることで生まれるチームワーク
社長である豊田章男氏は、自由に悩みや不満を発言して、互いの距離感をなくすことが企業の成長へつながると考えています。会議では本音で語ることが最重要視され、役員たちが集まるトップミーティングにおいても、上座下座関係なく話しができる円卓を使用しているそうです。

また、急ぎの課題がない限りテーマは決めず、フリートーク形式で自由に議論するのがトヨタスタイル。そして、会議に必須と思われる資料については、持ち込みが禁止されています。
資料があると、議論の方向性がおのずと決められてしまうため、本来の課題解決や改革案が出づらくなったり、資料にばかり目がいって、コミュニケーションがとれなくなることがあります。資料の持ち込み禁止は、こうした資料による弊害を避けることが狙いなのでしょう。
【Google】事前準備は万全に
せっかくの会議がグダグダになってしまわないよう、Googleでは、課題の最終決定をくだす意思決定者が指名されます。意思決定者は会議のテーマ決めや参加者の選別のほか、事前にアジェンダを作成して関係者に共有するなど、会議をスムーズにするための事前準備を徹底することが求められます。

また、Googleでは、会議時間についてちょっとした工夫を施しています。すきま時間を有効活用できるよう、会議にかける時間は5分や10分という短時間設定もありとしているのです。タイムキーパーのかわりに大きなタイマーを置き、一人ひとりが時間を気にかけることで、会議の無駄を省くなどの工夫が見受けられます。

そして、会議でしばしばみられるのが、毎回しゃべる人が決まっているというもの。このように、主観や権限がモノをいう会議とならないよう、Googleでは明確なデータ(根拠)に基づき議論をおこなうこととしています。
【Apple】課題についてとことん議論
Appleの会議は「本当に必要な人=当事者」のみが原則参加とし、過去には会議に不必要なメンバーは、その場から退席させられたこともあるようです。これは、一人ひとりの意見やアイデアに貪欲なまでに向き合うためで、とにかくがっつり議論するということを大切にしています。

またAppleでは、会議での決定事項が放置されるのを防ぐため、ひとつの決定事項について「DRI」と呼ばれる責任者を決めます。DRIは、決定事項を「関係者にアウトプット→目的達成→次回の会議で報告」まで責任を持たなければならないので、タスクが未完了のままになることはありません。
【サイボウズ】そもそも会議は必要か
グループウェアの開発・販売を手掛けるサイボウズでは、これまで当たり前のようにおこなわれていた39の定例会議を、試験的に一時廃止しました。その結果、プロジェクト進行中など、本当に議論を要する場合以外の会議は不要という結論に達し、時間のロスを大幅に軽減することに成功しました。

このように、発言しやすい環境つくりや万全な事前準備など、企業ごとにさまざまな会議効率化の工夫がされています。そして、どの企業にも共通していえることは、「会議の参加は少人数に絞る」ということ。上記で紹介した企業も、ほとんどが会議の規模はとてもコンパクトなものです。
大人数での会議は非効率で長くなりがちなので、眠くなってしまうのかもしれませんね。

まとめ

複数の立場からさまざまな意見をぶつけ合い、結論を導き出す「会議」というプロセスは、本来はとてもクリエイティブなものといえるでしょう。参加するだけで楽しく、眠気が吹き飛んでしまうものです。そんな充実した会議を、ぜひ実現してください。

会議HACK!編集部
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