効果が期待できる会議【第12回】

効果が期待できる会議【第12回】人財育成家 沖本るり子

こんにちは。「5分会議」🄬を活用した人財育成家の沖本るり子です。

ここまでで、「5分会議」🄬にはビジネススキルを養い、事業を成長に導くしかけがあることがおわかりいただけたかと思います。けれどもそれだけではありません。「5分会議」®には、人や組織のマインドセットを大きく変えるはたらきもあります。

それぞれにどのような効果が期待できるか、まとめました。

メンタルが強くなる
どんな良案でも批判されるから、認識を変えられるようになります。
図太いのも問題ですが、多少のことでは傷つかない心の強さは、ときにその人自身を守ってくれます。そして「5分会議」®には、心を強くする効果が期待できます。
なぜなら、どんなアイデアでも、必ずマイナス面をみつける機会があるからです。それも会議の場にいる全員から、どんなに仲のいい同僚であってもです。どんな物事にもプラス面・マイナス面があるとわかれば、たとえ仕事でピンチに直面しても、「やりたくない」というネガティブな感情に支配されずに、対策を考えて実行することができます。
あるいは、少し苦手な上司や同僚に対してもすべてを拒否するのではなく、仕事のパートナーとして尊敬できる部分を見つけられるでしょう。人間関係が円滑になれば仕事も円滑に進むようになりますから、ポジティブな循環が広がっていきます。
一人ひとりの心の持ちようで、仕事も組織も大きく変わっていくもの。「5分会議」🄬でメンタルにタフネスをもたらしましょう。
思考力が強化される
問題点出しと対策案出しはクリティカル・シンキング実践の場です。
「5分会議」🄬ではアイデアが出たら必ず「いいところ」と「問題点」の両方を検討します。とくに問題点は、「このアイデアが本当に成り立つのか」という疑いから浮かび上がってくるものです。この考え方は、クリティカル・シンキングそのものといえるでしょう。
そして会議中に出た問題点は、対応策を考えます。「そもそも問題点はなぜ生じるのか」「問題点はなぜ問題なのか」と、フォーカスを変えてアイデアの本質に迫ります。これを、自分のアイデアだけでなく会議で出たすべてのアイデアについて、それも数分のうちに行うのですから、思考のトレーニングとしてはかなりのハードワークとなるでしょう。
また、会議がおもしろいのは、参加者の発言を通じ、自分になかった視点に触れられるところです。ミニ会議を何度も繰り返すうちに、自分の思考の癖もわかってきます。それを崩すのに他の人の視点を真似てみるなど、発想力を培うのに「5分会議」®は非常に有用です。
諦めない心が育つ
策を考えることで、「できる」に変えることができます。
「5分会議」®では「問題点への対策案」を出していきます。ダメ出しだけで終わらせず、どうしたらその問題をクリアできるかまで考えます。それは、「できないをできる」に変える思考です。
このため「5分会議」🄬で出たアイデアには本当にダメなものはなく、すべて実現できる形になっているものばかりです。アイデアすべてを実行しても構わないわけで、もしそのとき採用したアイデアでうまくいかなければ、他のアイデアを試すという選択もありなのです。
まずは「どうしたらできるか」を考えることから始めましょう。
根回しのないクリーンな組織へ
「5分会議」🄬は、根回しが通用しない理由を挙げてみましょう。
「5分会議」🄬に根回しがムダな理由
・事前にプログラムが詳細に決まっており、全員に共有されている
・会議は分単位で小刻みに進行
・議題が視点で細かく切り分けられている
・全員に発言が回ってくる
・1回当たりの発言時間が短い
・輪番制で役割が変わる
・全員がすべての意見を肯定し、批判する
・合計得点で採決する
などです。
一人ひとりが自分ゴト化
会議を通じ組織への貢献を実感できる
「5分会議」🄬はイヤでも全員が参加するしくみになっています。全員が進行し、議事録をとり、時間管理をして、発言もする。それも一度で終わることはありません。何度も何度も繰り返します。最初はうまく発言できなくても、懸命に思考するうちに少しずつ言葉が出るように。すると参加者たちは、だんだん意識が変わってきます。
この会議を動かしているのは、私たち自身なんだと自覚するのです。ここで組織への貢献を実感できるのは、言うまでもありません。
会議での話が自分ゴト化すれば、会社で起こるすべてが自分事になります。それも会議は複数人で行うのが基本ですから、社員全体の主体性を引き出すことができるのです。
楽しい会議だからいい会議になる
「5分会議」🄬では、役職や派閥の枠を外し、会議そのものに没頭できるしかけを作っています。自分の意見や考えが議事に反映され、公平性をもって検討されるのであれば、誰もが前向きに参加できるはずです。会議に一番必要なのは、「納得感」です。納得感は、議論だけで得られるものではありません。議決権がセットになって初めて、自分の会議であると認識できます。
ワクワク感をもたらす会議が、最強の組織をつくる
誰もが参加するのにワクワクして、会議の時間が来るのが待ち遠しくて、少し早めに会議室に着いてしまう。それならと準備も手伝い、テンション高めで自己紹介をし、ミニ会議が始まれば時間内に頭をフル回転させ、何とかアイデアをひねり出すといった具合です。
そして反対だったアイデアにもメリットがあることに気づき、ナイスアイデアの印象だったあの案にも欠点があるとわかったうえで、改めて策を練ってみる。こうした時間を周りの仲間と共に過ごし、場をつくり上げていく楽しさを思いっきり味わうのです。
みんなで全員のアイデアを、しっかりと受け止めましょう。そしてみんなでアイデアを批判し、みんなの力で最善の解を見出していきます。それができる組織は、最強です。なぜなら、人も組織も確実に成長し続けることができるからです。対面会議もオンライン会議も工夫した仕組みが必要です。
さあ、あなたの会社でも「5分会議」🄬を始めてみましょう!

※本記事は『期待以上に部下が育つ高速会議』から抜粋・再編集したものです。

沖本るり子(おきもと るりこ)
「5分会議」🄬を活用した人財育成家。1分トークコンサルタント。株式会社CHEERFUL代表取締役。「人財育成と組織改革」を柱に、企業向けコンサルタントや研修講師を務めており、台湾(労働部)主催の講演会でも登壇した。「5分会議」🄬はRKB毎日放送「今日感テレビ」で紹介された。著書に『相手が”期待以上”に動いてくれる! リーダーのコミュニケーションの教科書』(同文舘出版)、『生産性アップ!短時間で成果が上がるミーティングと会議』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)、『期待以上に部下が育つ高速会議』(かんき出版)など多数。
株式会社CHEERFUL

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