そのイベント、何のためにおこなうの?イベント企画の際に最も重要なポイントとは【成功するイベント・セミナーの作り方 第2回】

そのイベント、何のためにおこなうの?イベント企画の際に最も重要なポイントとは【成功するイベント・セミナーの作り方 第2回】

イベント専門のコンサルティング会社ホットスケープの代表 前野さんに聞く「【初心者必読】成功するイベント・セミナーの作り方」第2回テーマは「そのイベント、何のためにおこなうの?」です。

例えば展示会やセミナーは、たくさん人を呼んでたくさん名刺を集めたら成功?
また社内表彰会も、例年通り賞状を渡して拍手をすれば無事完了?
イベントの目的やゴールは本当にそれだけでしょうか?
イベントは目的や成功の定義があいまいなままだと、その後の計画や運営もビシッと決まらないことが多く、何となくもやっとしたまま終わってしまいます。

イベントの企画をするならまずは「そのイベントはなぜおこなうのか?」「目指すべきゴール、成功の定義は何なのか?」を明確にしましょう。

目次

イベント企画においてまず考えるべきこと

――イベントを企画しなければならないとき、まず何から考えればよいのでしょうか?
まずは、社内の人が企画し社内の人だけが参加するイベントなのか、社外の人も呼ぶイベントなのか、そのような簡単なところから整理していきましょう。
社外の人はお客さんとして呼ぶのか、それともゲスト講師などある程度運営側に近いポジションとして来てもらうのか、ここまではすんなり分かることだと思います。
次に「そのイベントはなぜおこなうのか」という目的を考えてみましょう。
毎年春と秋に展示会をやっているから今年も…というように、惰性で決めてはいけません。
また、とにかく来場者数と名刺獲得数!というのも一度疑ってみたほうがいいかもしれません。
――なぜそのイベントをおこなうかといわれると、案外戸惑ってしまうものですね。
具体的にどういう目的を設定すればいいのでしょうか?
例えば…
春の展示会は新規顧客開拓がメイン、パンフレットをたくさん持ち帰ってもらいたいし名刺をたくさん集めたい。
秋の展示会はすでにつながっているが、まだ顧客になっていない人に来てほしい。
だから量より質、丁寧に接客したい。
など、一歩踏み込んで考えてみるといいでしょう。
来場者数や名刺獲得数は、必ずしも多ければ多いほどいいというものでもありません。
ノベルティと交換に獲得した見込みの薄いお客さんの名刺を後で整理する手間を考えていますか?
本当に数が必要なのか、ある程度見込みのあるお客さんだけを呼び込みたいのか、改めて考えてみましょう。
目的をきちんと定めれば、一緒に成功の定義も浮かび上がってくるはずです。
ポイント
  • ホストとゲストは社内外どちらの人間かなど、まずは簡単なことから整理する。
  • 次に、なぜそのイベントを開催したいのか、そのイベントを開催することで何を得たいのか、きちんと見定める。

企画のファーストステップとは

――製品やサービスについてより多くの人に知ってもらうこと、そして購入してもらうこと
それ以外にはどんな目的が考えられるでしょうか?
イベント運営では、顧客満足度が重要度を占めているケースが多くあります。
「物でなく物語を持ち帰ってもらう」というと分かりやすいでしょうか。
「展示会やセミナーに行って、商品の情報を聞かされてパンフレットを持ち帰ってきた」だけの状態から、一歩先を目指しましょう。
イベントの満足度を高め、商品や会社全体にいいイメージをもって、いい感情で帰ってもらう。こちらのほうが、その後の商談にもいい影響がありそうですよね。
――そのような抽象的な目的は、どうやって達成しているかを測れるのでしょうか?
一番ポピュラーな手段はアンケートです。
よいアンケートを作るというのはなかなか難しいですが、くり返しおこなうことで慣れてきます。
まずはお客さんの声を定量化することの大切さに気づければOK。
開催者側からのアプローチだけではなく、来場者にその場で意見を発表してもらったり、来場者同士でのコミュニケーションを最重視したりするイベントもあります。
例えば、最近多いのが働き方改革などに関するテーマを明確にした交流型トークイベントなどですね。
そういった交流や意見交換を促したいイベントの場合には、合間にちょっとしたブレイクタイム(休憩時間など)を入れるだけでも、多くのコミュニケーションが生まれ、目的の達成率が高まったりします。
つまり、イベントの目的が明確になると、どんな状態を成功といえるかが分かる。
そして、その成功を測るためにはどのような手段を取るべきかを考えることができる。
これがイベント企画におけるファーストステップです。
ポイント
  • 「物でなく物語」目先の数字より、よい感情やイメージを持ち帰ってもらうことがイベントの目的になる場合もある。
  • 目的が分かれば、成功の定義も分かる。そして達成度の測り方も導かれる。

社内イベントにおけるゴール設定

――社内イベントの場合はどうでしょう?
例えば定例ミーティングの目的といっても、定期的に集まって報告をしあうというくらいしか思いつかず、成功の定義なんてないような気が…
本当にその定例ミーティング、必要でしょうか?
その定例ミーティングを開きたい理由を考えてみましょう。
普段顔を合わせることがない人同士を集めたい→オフィスでのミーティングという形ではなく、レストランや居酒屋でのパーティーや宴会でもいいですよね。
実際に顔を合わせる必要がない、情報交換ができればいい→テレビ会議で済ませることもできます。
リアルタイムで会話を交わす必要すらないかもしれない→ちょっとした報告をしたいというだけなら、報告書のやりとりやもっとカジュアルにグループチャットで済むことも。
つまり、今までの定例ミーティングという形は、自分たちが設定している目的に合っていなかったということが判明するかもしれません。
そのように考えてみても「宴会もテレビ会議も何かが足りない…」と感じるなら、それらでは達成することができない目的、つまりわざわざ同じ時間、同じ場所に人を集めることの意味を洗い出してみましょう。
今までなんとなくおこなっていた定例ミーティングもその目的をはっきりさせれば、自然と目指すべきゴール=成功の定義が見え、企画や運営における改善点も見つかってくるはずです。
ポイント
  • 何のために定例ミーティングをおこなっているのかを見定めるためには、いつもと違う形式も選択肢に入れてみる。
  • ほかの形式のほうがフィットしそうなのか、やはりこの形式でないとだめなのか、その理由も含め考えてみると、目的やゴールが分かってくるはず。
――では、表彰式はどうでしょう?
表彰するということ以外の目的ってあるのでしょうか?
社内での表彰式は誰のためのイベントだと思いますか?
表彰される人のため?いいえ、違います。
もちろん表彰される人が主役となるイベントですが、表彰式の目的が「表彰する」であってはいけません。
仮に表彰することが目的のイベントだとすると、
表彰される人と表彰する人しか参加しなくていいということになります。
わざわざ表彰されない人を観客として呼ぶ必要はありません。
また、表彰される人からすると式にお金をかけるくらいなら、その分を賞金や副賞に回してほしいと考えてもおかしくないはず。
しかし、実際はそうはならないわけです。
つまり表彰式は「表彰する」以外の目的があるということ。
さらにいえば、表彰される人とする人よりも表彰されない人のほうが圧倒的に多いはずで、そして表彰式とはその大多数の人のためにあるということです。
もちろん、観客がいて褒めてくれたり羨ましがってくれたりすることで、表彰者が達成感や優越感を感じることができるという、表彰される側のメリットもたくさんあります。
しかし表彰式の大きな目的は大多数である観客に「今回自分は舞台に上がれなくて残念、悔しい」という感情を抱かせ「次は自分もあの舞台に」とモチベーションを刺激することでしょう。
さらには「どうしてあの人は表彰されるくらい結果を残せたのだろう」と疑問をもってもらうところまでいきたいですね。
そういった目的であれば、達成するのは案外難しいことではありません。
例えば、壇上で表彰者にスピーチをしてもらいましょう。
「優秀な結果を出せたわけ」を観客にシェアしてもらうことで、観客のモチベーションを上げるだけでなく、優秀な結果を出すためのヒントを持ち帰ってもらうことまでできます。
ポイント
  • 表彰式において大多数は観客であり、表彰する人・される人より圧倒的に多い。
  • 観客にどんな気持ちになってもらいたいのか、どんな行動を今後起こしてほしいのかを考えると、表彰式のゴールが見えてくるはず。

まとめ・今後の企画

なるほど!確かにそうだ!と強く頷きたくなるお話ばかりだったのではないでしょうか?
ここまで読んでいただいた方には「なんとなくイベントを開催する」ことがいかにもったいないことかお分かりいただけたかと思います。

自分が企画に携わるイベント、まずは誰のためのイベントで何のために開催するのかを見定めましょう。
そして浮かび上がる成功の定義を企画者全員で共有し、いつでも立ち返ることができる状態にします。
目的を整理し、成功が定義されてはじめて、企画が前に進み出すのです。

イベント企画のファーストステップを踏み出せたところで、次回は企画書・計画書の作り方について取り上げようと思います。
イベントの企画書を作るなんて初めて、計画書といっても何から書いていいのか分からないという初心者にも取り組めるよう分かりやすく丁寧に解説してくれています。 どうぞお楽しみに!

取材協力:前野 伸幸(まえの のぶゆき)
株式会社ホットスケープ 代表取締役。
27年前の独立起業当初より、多くの大手企業からのミーティング・インセンティブ・各種セミナー・イベントを直接受注。企画・進行・運営をワンストップで数多く手掛けている。
その一方で、イベント施設・会議施設のコンサルタント・運営でも多くの実績を残す。「虎ノ門ヒルズフォーラム」のコンサルタントを自らが担当し、さらに「六本木アカデミーヒルズ」も加えた両施設の運営・管理業務も受託。また宮崎の「フェニックス・シーガイア・リゾート」のコンベンションセンターのリニューアルにて、マーケティングリサーチから発注先選定・機材選定や営業戦略策定まで広域にわたるコンサルティングを担当。
施設を貸し出す側と施設を利用する側の双方の立場で経験を積み、そのノウハウを活かして活躍中。
http://www.hotscape.co.jp/

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