議事録の見やすい書き方・まとめ方のコツ!【フォーマット例あり】

議事録の見やすい書き方・まとめ方のコツ!【フォーマット例あり】
議事録といえば会議の内容を文字にするだけと思われるかもしれませんが、誰が見てもわかるように簡潔にまとめる必要があります。
議事録作成係に任命されたものの、メモがうまく取れない、どのような書式の議事録を作成すれば良いのかわからない、と悩む人は少なくありません。

しかし、構成や書き方のちょっとしたコツさえつかめば、誰でも適切な議事録を作成できるようになります。見やすい議事録を作成するためのポイントをご紹介しましょう。
目次
議事録特集

議事録とは

議事録とは、社内会議で議論された内容や決定事項を正確に記録し、参加者や関係者と共有するための重要な文書です。

この記録により、会議内容が忘れられることを防ぎ、情報共有を円滑にすることで業務の改善や変更を理解しやすくします。

正確な議事録は、伝達漏れや誤認、伝達ミスを防ぎ、業務をスムーズに進行させるために欠かせません。

議事録作成に必要なこと

適切な議事録を作るためには、まず会議の目的を理解し、それに適した書式・構成を考える「事前準備」が重要になります。

事前準備その1:会議の目的を知る
会議の目的には大きく分けて「解決策や施策の決議」と「意見やアイデアを出し合う」の2種類あります。どちらの場合も、次の5W2Hに基づいて事前にわかるところを明確にしておきましょう。

Why(なぜ)/What(何を)/When(いつ)/Who(誰が)/Where(どこで)/How(どうやって)/How much(いくら)

事前準備その2:議事録の構成を決める
議事録は、会議の目的をきちんと把握し、それにそった内容をまとめる必要があります。会議前にシミュレーションし、以下の項目を押さえておきましょう。

1.基本項目:会議名、日時、場所、参加者、議題
2.各項目の表記方法:西暦や24時間表記など
3.記載項目:背景、課題、決定事項、今後の課題・アクション(To Do)

事前に議題を認識したうえで、その理由や出てきそうな専門用語も調べておくと当日の理解度をさらに深めることができます。

事前準備その3:便利なアイテムを活用する
ICレコーダーなどを活用し、あとから聞き返せるよう準備をしておくと、なお安心です。
ほかにも近年では、議事録作成をより簡単にしてくれる便利なソフトやアプリがリリースされています。会議の目的や自分との相性が良いアイテムを見つけて、ぜひ活用してください。
ただし、持ち込みの可否は、必ず事前に確認しておきましょう。また、記録のすべてをアイテムに頼ると、会議の内容があまり頭に残らず、あとからまとめるのに苦労する恐れがあります。あくまでも現場で取るメモを主体とし、不安なところをアイテムで補うようにしてください。

議事録の取り方のポイント

よい議事録とは、基本的に次の3点が守られていることです。

・会議の結論が明確に記載されている
・誰が読んでもわかりやすい内容である
・決定に至った理由と、その経緯が要領よくまとめられている

上記の点をクリアするためには、会議中のメモの取り方がポイントとなってきます。しかしメモの取り方によっては、あとからまとめるのが大変になることも。議事録を作る際にスムーズにできるよう、会議中のメモの取り方についてのポイントを押さえておきましょう。

メモを取るアイテム
メモを取る手段は、パソコンや手書きなどのうち自分が一番慣れている方法でよいですが、自由度が一番高いのは、やはり手書きメモではないでしょうか。
ちょっとした図や気づいたことなどもすぐ書き加えることができるため、視覚的に自分が理解しやすいノートを作ることが可能です。
また、書くという作業をすることで記憶にも残りやすくなるため、あとの議事録の作成がスムーズにできるかもしれません。
すっきりと簡潔に文書化
見やすい議事録は「あとから誰が見てもわかるように内容を記録する」ことが大前提です。単なる文字起こしとは異なり、会議の内容を簡潔に文書化する技量が求められます。
会議中はメモをすることが必須ですが、ただひたすら発言をメモするだけでは要点が不明瞭になってしまいます。
たとえば、ノート1ページにつき1議案など、あらかじめルールを決めておけば、複数の案が出たときでも案ごとに誰がどのように発言したかが明確になりやすいです。
また「発言者名・発言の内容・それに対する意見」のようにページ内で区切り線を入れておくのもおすすめ。自分自身があとから見たときに、わかりやすいメモにしておくことが大切です。
具体的なメモ作成のコツ
会議中のメモを簡潔に書くためのコツについて、具体的な内容を見ていきましょう。
【時系列で書く】
「メモは時系列に書く」が基本中の基本です。理由は簡単で、あとから議事録にする際に経緯がわかりやすいためです。
【自由に使える余白を残す】
会議中の内容について、文章以外にちょっとした図や、思いついたことなどを書き込みたいこともあるでしょう。そのため、ノートには余白を残しておくことをおすすめします。
たとえば左半分をメインに使用し、右半分は図や箇条書きに使うなど、自分用に空けておくということです。
また、好みもありますが、ノートではなくルーズリーフでも使いやすいかもしれません。ひとつの議題について書くページが足りなくなっても、ルーズリーフなら自由に順番の差し替えをおこなうことができるためです。
【蛍光ペンや3色ボールペンの使用】
ポイントなどがひと目でわかるよう、蛍光ペンを準備しておくとよいでしょう。また黒・赤・青などが一体になった、いわゆる「3色ボールペン」も1本あれば重宝しそうです。黒はメインで使用して赤は気になるポイントを囲み、青で補足を書くなどすれば、見た目にもわかりやすいメモとなるでしょう。

フォーマットに入れるべき内容

わかりやすく簡潔に内容を把握できる議事録を作成するには、どのようなフォーマットが適しているのでしょうか。多種多様な様式がありますが、議事録に必ず入れておきたい項目は、ほぼ決まって次のような内容になっています。

・会議の名称、日時と開催場所、参加者、作成担当者、議題などの基本項目
・会議における決定事項
・決定に至った理由、今後の課題や新たな提案など
・今後やるべきこと(To Do)
・次回の会議がわかっていれば、開催日時や議題名

上記のように決定事項から経緯、今後の予定という順で作成します。

また、決議が目的の会議の場合、議事録には決定事項のみを記載するのが一般的ですが、決定理由について「おもな反対意見や賛成意見」などがあれば盛り込み、その経緯を簡潔にまとめるのもいいでしょう。

アイデアを出し合う会議の場合には、誰がどんな発言をしたのかが重要となります。発言の主語と内容のメモはしっかりしておき、簡潔にまとめて議事録に記載しましょう。

こうしたポイントを押さえることで、より内容の濃い議事録を作成できますよ。

フォーマット例

企業によっては、事前にいくつかフォーマットが準備されていることもあるようです。しかしフォーマットがなく一から自分で作成しなければならない場合、以下のような書式を参考にしてみてください。

製品販売業の議事録
●作成日:2024年6月15日
●会議名:新商品○○販売計画
●日時:2024年6月15日(月)9時〜11時
●場所:当社会議室
●出席者:△社 A部長、B次長、
     当社 D部長、E、F、G(議事録作成者)
●議題:新商品○○の販売展開プランについて
●参考資料:資料1
●決定事項:
    1.販売開始1か月間は△社関連店舗の目立つブースに商品を展示してもらう。
    2.上記期間中、当社の製品購入者様には、○○新商品のサンプルを配布してもらう。
●内容:(決定に至った経緯や発言者名、今回の決定にあたりこれから準備しておく事柄など)
●保留・検討事項:(今後の課題や新たな提案など)
●次回会議予定:(決まっていれば記載)

上記は、商品販売を目的とした一般的な例ですので、会議内容に合わせて記載項目を適時追加修正してください。インターネットでもさまざまなフォーマットが検索できます。自社に近いものを参考にオリジナルの議事録を考えてみるのも勉強になると思います。

定時(臨時)株主総会用の議事録
●第25回定時株主総会議事録
●令和6年1月19日(金曜日)午前10時、当社本店会議室において、第25回定時株主総会を開催した

株主の総数 ○名
発行済株式総数     ○○株
議決権を行使できる株主数 ○○名
その議決権の数     ○○個
出席株主数(委任状による者を含む) ○○名
その議決権の数     ○○個
議長:代表取締役 ○○○○
出席役員:取締役 ○○○○
取締役 ○○○○

上記のとおり株主の出席があったので、本株主総会は適法に成立した旨を述べて、開会を宣し議事に入った

1.決議事項
第1号議案 第○○期決算報告書の承認に関する件
○○〜〜△△
第2号議案 取締役および会計参与の任期満了に伴う改選に関する件
○○〜〜△△
第3号議案 退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件
○○〜〜△△

以上をもって本総会における報告および全議案の審議を終了したので、議長は午前○時○○分閉会した。
上記議事の経過の要領およびその結果を明確にするため本議事録を作成し、議長および出席取締役および出席会計参与が次に記名押印する。
令和2年1月22日
○○○○株式会社第○○回株主総会
議長・議事録作成者 代表取締役 ○○○○印
取締役 ○○○○印
取締役 ○○○○印
会計参与税理士法人 ○○○○印
メールで議事録を送付する
完成した議事録について共有方法はさまざまですが、メールで共有する場合、どのようなテンプレートで送ればよいか迷ってしまう人も多いようです。ダラダラと書きすぎても見づらいですし、かといってただ一言「議事録を添付しますのでよろしくお願いします」では、少し気が利かないかもしれません。
メールで議事録を送る場合は、短い文章の中で、きちんと要点を伝えるといいでしょう。
【メール文面の例】
件名:新商品○○販売予定日延期についてのお知らせ

関係者各位
お疲れ様です。営業部の○○です。1月20日におこなわれた会議の議事録が完成しましたので、メールにて送付させていただきます。
なお、会議の概要については次のとおりです。

(議題)
新商品○○の販売予定日について
(決定事項)
新商品○○の販売予定日を3か月延期とする
(理由)
一部部品の納入遅延のため
(今後の予定)
1か月後に納入状況を確認し、再度会議を開催予定
(添付資料)
1月20日「新商品○○の販売予定日について」会議議事録(Word文書)

詳しくは、添付の議事録にて内容をご確認ください。よろしくお願いいたします。
営業部 ○○
内線 ×××

まとめ

議事録を見たことはあるけど作成したことはないという人は多いと思います。しかし、いつもはただ参加しているだけの会議も、議事録を作る立場になれば仕事内容についてより理解が深まるというメリットがあるのです。

わかりやすい議事録を作成することは、きっと自分自身の成長や評価にもつながるはずです。常日頃からメモを取るくせをつけ、要点を押さえてまとめる力を身につけておきましょう。

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