伝え方だけで、プレゼンは激変する【第3回】

伝え方だけで、プレゼンは激変する【第3回】すごいプレゼン代表 松永俊彦

皆さんこんにちは。すごいプレゼン、代表プレゼンコーチの松永俊彦です。

まったく同じことを話しているのに、なぜか彼が言うと納得する…。そんな人物が、あなたの身の回りにもいませんか? 彼ら彼女らは、特別な能力を持っているわけではありません。じつは、誰でも簡単にできる「6つのコツ」を活用しています。今回は、この伝え方については一緒に学んでいきましょう。

皆さんのプレゼンにも、ぜひ取り入れてください。

伝え方だけで、プレゼンは激変する

まず、6つのコツをこの言葉で覚えてください。
「顔見た、声まて」
さっそくみていきましょう。
まず、「顔」。これは「笑顔」です。
どんな素晴らしい話であっても、話の内容どうこうの前に、相手に対する好意がなくてはそもそも話を聞こうという気持ちが起こりません。人が生まれて最初に身につけている超優秀なコミュニケーションテクニックが、笑顔です。赤ちゃんは驚くべきことに、この笑顔と「あうー」という言語のみで、周囲のすべての大人を魅了します。
赤ちゃんの笑顔は、「何を言っているのか」は大して重要な話ではなく、その音をどんな表情で発しているのかが重要であるということを意味しています。
これは大人であっても同じことです。怒った表情で「ちょっといいですか」と伝えるのと、笑顔で「ちょっといいですか?」と伝えるのとでは、同じ言語情報にもかかわらず受け手のリアクションは180度変わります。前者で話しかけた場合、相手は深刻な表情で身構えてこちらを見るでしょう。一方、後者の笑顔で話しかけた場合、例外なく相手は笑顔で振り向いて「どうしましたか?」と答えるでしょう。
プレゼンと聞くと、正しいことを話せばうまくいくと考えている方が少なからずいます。しかし実際には、正しいかどうかよりもまず先に、「この人の話を聞きたいか聞きたくないか」のほうがはるかに重要であるということをしっかりと覚えておいてください。
次に「見」。これは「視線」です。
人は視線が合った時に初めて、自分に対して話しかけているのだと認識します。聞き手に対してしっかりとアイコンタクトを行い、「あなたに伝えたい」というメッセージを視線でも届ける必要があります。たとえば、あなたに対して「大変でしたね」と労いの言葉をかけてくれた人がいるとします。このとき、まったく目を合わせることなく、テレビを見ながら発言したとします。どうでしょう? 嬉しい気持ちになるでしょうか?
一方、あなたと視線の高さを合わせ、心配そうにこちらを見ながら発言したとします。これもまったく伝わり方が異なるのは言うまでもありません。
特に、集団に対してプレゼンを行う場合には、最初は練習しなければ全員と視線を合わせることが難しく感じることがあります。私は昔、学校の先生から、「後ろの壁を見なさい」と言われたのですが、これは正直やめたほうが良いです。聞き手の視点から見ると、話し手が後ろの壁を見ているということが明らかにわかるので、違和感のほうが強く残ります。
ではどうするか? ポイントは、聞き手を4つのブロックに分けて、それぞれのブロックに対して視線を順番に振り分けるという「4区画視線分配法」です。
100%全員と視線を合わせる必要はなく、極端な話、聞き手が「目が合った気がする」と感じてくれさえすればいいのです。ミュージシャンのコンサートに行ったときに「いま絶対目が合った!!」と感じることがありますが、まさにこれと同じです。目は合っていませんが、合った気がするので、親近感がわき心理的な距離が近くなりますね。
続いて「た」。立ち方です。
立ち姿がだらしないと、何を言ったとしてもまったく説得力がありません。なぜなら、だらしない人が発している言葉だからです。逆に、清潔感溢れる人が自信をもって立っている姿からは、話をする前からすでに正しいことを言うであろう雰囲気を醸し出しています。
「人は外見ではない」という言葉がありますが、短時間で人を判断するための効率的な判断基準が外見であることは疑いようもない事実です。せっかく素晴らしい人物であるにも関わらず、あえて悪い評価をされるのは非常にもったいないことです。自信を感じる正しい立ち方を練習することは、あなたの説得力を高めるうえで非常に大きな価値をもたらします。
4つ目は「声」。声のトーンです。
普段あなたは自分の声を聞いたことがあるでしょうか? 一体、どんな声で話しているでしょう? ここまでは視覚的な情報の重要性を説いてきましたが、聴覚的な情報の重要性も侮ってはいけません。声だけで話し手の表情を伝えることはできます。最もわかりやすいのが電話です。電話で話していると相手の表情は見えませんが、声の質から相手の表情が見える瞬間があります。
実際にはプレゼンでは視覚的に話し手を確認することはできます。しかし、人にはそれぞれ得意な情報取得方法があります。すべての人が、視覚的な情報を捉えるのが得意な人だというわけではありません。会社の会議などで、大切な情報を聞くときに目を閉じて話を聞く人はいませんか? これは、とてもわかりやすい「聴覚情報優位な人」の特徴です。あなたの声だけで表情が伝わるように、声の質を意識した伝え方をすることがとても大切です。
5つ目が「ま」。間の取り方です。
立て板に水、流れるように話すことが素晴らしいと考える人もいるでしょうが、実際には速く話せることはまったく重要ではありません。話す速さは、「相手の理解の速度を超えてはならない」というルールがあります。このときに重要となるのが、間の取り方なのです。大切なことを伝える前後では、意図的に間を取ります。また、当然といえば当然ですが質問の後には必ず間を取ります。待ってくれない話し手があまりにも多くて驚きますが、質問されて急に思いつきませんからね。ちゃんと待つことが大切です。
「ここまでいかがでしょう? 不明点はありますか?…大丈夫ですよ、言ってください。…はい。では、大丈夫そうなので……本当に(笑)? わかりました、では進めますね。いつでも質問投げてください」
このように、聞き手の表情を確認しながら定期的に理解の速度を確認します。このときに、わかっていないのにわかっているふりをしている人がいないように、しっかりと確認することが重要です。
最後は「て」。手の動きです。
直立不動で話し続けたとすると、話し手の熱量を感じ取ることができません。むやみやたらに動けばいい、ということではありませんが、動きがあるほうが視覚的にも情報が伝わりやすくなることは確かです。
話している中で想いが溢れて、結果的に動いてしまうといった経験が、あなたにもあると思います。大好きな趣味の話をしているときには自然と動いてしまうということがイメージできるでしょう。
プレゼンも同様に、伝えたい想いがあるから伝えているはずです。別に伝えても伝えなくてもどちらでもいいという話であれば、聞き手の貴重な時間を奪わずともメールか電話で済ませればいいですよね。あえてプレゼンで伝えるということは、そこにはあなたの想いが必要です。そしてこれを表現するひとつの方法として、手の動きで感情を伝えるといったスキルがあるということは知っておいて損はないでしょう。
以上が、今回お伝えしたい6つのコツです。
もう一度、6つのコツを言ってみてください。
覚えていますか?
「顔見た、声まて」
10回唱えて覚えてください(笑)。
これらのコツを活用することで、あなたのプレゼンがさらに素敵なものになることを心から願っています。
※当コラムは著書『感動させて→行動させる エモいプレゼン』を基に補筆したものです。
松永俊彦(まつなが としひこ)
すごいプレゼン代表。プレゼンコーチ。塾教師として入社初年度から生徒支持率95%以上という驚異的な成績を誇り、多くの生徒を地域トップ高校をはじめとする難関校合格へと導いた。学力だけにとどまることなく人間力を成長させる指導は生徒、保護者から絶大な支持を得た。その後、教師育成だけにとどまらず、ビジネス領域の一般企業研修、営業指導領域でもHPPMの効果を実証し、セミナーや研修を通じて世の中に輩出したプレゼン生徒数は1500名を超える。著書に『感動させて→行動させる エモいプレゼン』(すばる舎)がある

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