ステージ関連で気をつけたいこと【成功するイベント・セミナーの作り方 第10回】

ステージ関連で気をつけたいこと【成功するイベント・セミナーの作り方 第10回】

イベント専門のコンサルティング会社ホットスケープの代表 前野さんに聞く「【初心者必読】成功するイベント・セミナーの作り方」
第10回目テーマは「ステージ関連で気をつけたいこと」です。

講演、表彰、プレゼンテーション、パフォーマンスなどイベントにステージ企画はつきもの。ステージに立つ人もそれを支える人も、やるべきことはたくさんありますよね。特に登壇者が社外から招いた人という場合は失礼のない丁寧な対応が必要となります。そこで、今回はステージまわりについて事前に準備するべきこと、当日に注意するべきことをご紹介します。

目次

控室の準備にはちょっとした気配りを

――登壇前の時間を過ごしてもらう控室、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?
まず、控室にお迎えするまでの応対がどの程度必要なのかを考えてみましょう。登壇者受付まで来てもらい、その後控室にご案内するというのが一般的なパターンですよね。ただ、より丁寧なおもてなしが必要な場合、例えば大企業の重役の方や芸能人などを招いているときは、会場の入り口、もしくは会場の最寄り駅まで送迎が必要なことも。どの登壇者にどれだけの待遇を用意するべきか、早い段階で確認・検討しておいてください。
次に控室に準備すべきものをリストアップしてみましょう。筆記用具やメモ用紙、ティッシュやウエットティッシュ、身だしなみを整えるための鏡。パソコンを充電しやすいように延長コードを用意したり、冬場ならブランケットがあったりすると喜ばれますよ。
また、控室内にモニターが必要かどうか、会場側での準備があるかどうかも早めに確認してください。演劇やダンスなどの公演で使われるような会場であれば、楽屋や控室にモニターがあるのは当たり前ですが、モニターの設置がない会場・部屋を使用する場面もたくさんあります。その場合、モニターを手配すべきか、あるいは会場内や舞台横の袖の中などに席を作るべきか、登壇者や講演内容によって検討してみてください。
気を使うべきは飲み物と食べ物。
食べ物に関しては、拘束する時間によってはキャンディー程度の用意で済むこともありますが、軽食やお弁当が必要な場合は好みやアレルギー等の事前把握ができるといいですね。また、どんな場合でも必要となる飲み物、これも案外細かな要望がくることが多いものです。
基本的にはお水に加えて温かいお茶やコーヒーがあれば十分なのですが、過去にはこんなリクエストも…
○お水は常温のものがいい:モデルやアナウンサーの女性など
○キンキンに冷えたスポーツドリンクをたくさん用意してほしい:着ぐるみキャラクターの中の人など
○コーヒーのインスタントはNG:舌の肥えた方だったのでしょうか…
○オレンジジュースは100%のものでないと飲まない:健康志向の方だったのでしょうか…
要望が多そう、厳しそうだと事前にわかっていれば準備ができるのですが、当日に言われてしまうこともしばしば。大切なゲストやVIPな登壇者がいる場合には、突然のリクエストにも応えられるよう人員に余裕を持たせておくのが安心です。
ポイント
  • どの程度のおもてなしが必要か・ふさわしいか、早めに確認・検討する。

ステージまでの導線とステージ上について

――続いて、登壇者を最も輝かせる舞台づくりについて教えてください。ステージ企画を成功に導く準備や工夫とはどのようなものですか?
まずは控室からステージまでの導線を確認しましょう。舞台袖や裏導線などは暗い上、照明・音響機材などさまざまな物が置いてあって歩きにくいことも。蓄光テープで印をつけてあげたり、本番時はライトを持ったスタッフを一人つけてあげたりするなど、ステージに上がるまでの余計な不安を取り除くことが重要です。
そして導線と合わせて確認すべきは、ステージ登場のタイミング。今かな今かなと登壇者を迷わせるような段取りは避けてください。この効果音の直後に登場というのもありですし、登場前の司会者の台詞を「○○○の△△△さんです、どうぞ」といったわかりやすいものにするのもいいでしょう。また、登壇者紹介の文言の前後、どちらでステージに上がってもらうとスムーズなのかを検討しましょう。中にはステージ上で自分の経歴やプロフィールが語られるのを聞いているのが恥ずかしいという方もいます。演出上の制限と登壇者の希望をうまく両立させられるといいですね。
――ステージに上がってもらうまでに気をつかうべきこともたくさんあるんですね。では、ステージ上に用意すべきもの、整えておくべき環境とは何でしょうか?
ステージ企画の内容によって変わってくるところですが、演台(司会者台)を使っての講演が多いかと思いますので、今回はそこに用意すべきものを挙げてみます。ひとまず、原稿、パソコン、マイク、水、レーザーポインター、おしぼりは最低限必要なものでしょう。マウス、ティッシュ、筆記用具とメモ帳、水を飲むストローなどもリクエストがあればすぐ出せるように準備しておくといいですね。ステージ全体が明るい場合はいいのですが、照明がやや暗めなときには手元を照らす明かりも必要になります。また、演台まわりにはコードが多くなりがちですが、踏んで転んだりパソコンを落としたりしないよう、ガムテープでまとめておくなどしてなるべくすっきりさせましょう。
ポイント
  • 登壇者の負担や不安をなるべくゼロに近づけること。
  • 本番になって迷ったり焦ったりしないよう、打ち合わせやリハーサルは丁寧に。

控室やステージまわりの準備は登壇者や講演内容で大きく異なりますが、とにかく早め早めの確認や対応がカギとなります。登壇者というのはイベント来場者から見れば運営側に近い人間ではありますが、運営側からすれば大切なゲスト。たとえ登壇者が外部の人間でなく同じ社員だったとしても「このイベントに携わってよかった」「このステージに上がれてよかった」と思ってもらうことが、次回以降のイベントの成功につながります。ステージに立つ人に余計な心配や不安を与えず、講演内容だけに全力で集中できるような環境づくりに励みましょう。

さて次回は、イベント全体におけるリスク管理・安全管理についてお伝えします。

少し抽象的でわかりづらいかもしれませんが、例えば落し物があったとき、けが人や病人が発生したとき、クレームを受けてしまったとき、イベント自体がキャンセルになってしまったときなどの対応…考えていますか?

イベント運営初心者にとっては重い話かもしれませんが、必ず考慮し備えるべきこと。備えあれば憂いなしとまではいきませんが、想定を幅広く持ち対応策を練っておくことでトラブルの解決もぐっと早く楽になります。
どうぞお楽しみに!

取材協力:前野 伸幸(まえの のぶゆき)
株式会社ホットスケープ 代表取締役。
27年前の独立起業当初より、多くの大手企業からのミーティング・インセンティブ・各種セミナー・イベントを直接受注。企画・進行・運営をワンストップで数多く手掛けている。
その一方で、イベント施設・会議施設のコンサルタント・運営でも多くの実績を残す。「虎ノ門ヒルズフォーラム」のコンサルタントを自らが担当し、さらに「六本木アカデミーヒルズ」も加えた両施設の運営・管理業務も受託。また宮崎の「フェニックス・シーガイア・リゾート」のコンベンションセンターのリニューアルにて、マーケティングリサーチから発注先選定・機材選定や営業戦略策定まで広域にわたるコンサルティングを担当。
施設を貸し出す側と施設を利用する側の双方の立場で経験を積み、そのノウハウを活かして活躍中。
http://www.hotscape.co.jp/

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