社員が頭に汗をかき会議が活発化する6つのポイント(前編)

社員が頭に汗をかき会議が活発化する6つのポイント(前編)提供:Photo AC
目次

なぜ、会議がつまらないのか?


●社長の言うことが絶対の「御前会議」
●上司の意向に合わせる「忖度会議」
●正解を求めようとする「答え合わせ会議」
●波風立てないようにする「妥協会議」
●誰かの指示を待つ「受け身会議」
●相手に責任を押し付ける「押し付け会議」

御社の会議はこのようなことになってはいませんか?
会議が上手くいかない、生産性が上がらないという企業の会議を見てみると大体上記のような会議にいきあたります。

そもそも会議の目的とは何でしょう?
会議とは本来、メンバーが頭を動かし、知恵を出し合い、成果を上げるのが目的のはず。
ということで、100社以上の企業で会議を再生してきた会議のプロフェッショナルである高橋輝行が、今回から2回にわたり御社の会議をちょっと変えるだけで、社員が自走し、議論が活発化する会議のポイントを事例を交えて紹介します。

会議の運営に悩んでいるリーダーや経営層の方はチェックしてみてください。

ポイント1 開始1分の目線合わせをきちんとやる

ある会議で、参加者は積極的に発言し、活発なディスカッションが行われていました。ただ、盛り上がりすぎて話が脱線している点が私(高橋)は気がかりでしたが、進行役は特に気にせず意見に耳を傾けていました。
ひとしきり話が終わると、参加者の一人は「あれ? 何を話していたのかわからなくなりました」と言い出し、全員「どうしよう?」という表情になりました。
私は「みなさんは想定顧客について話していて、結論として30代社会人男性をメインターゲットにするイメージですね。では、次は提供価値について話しませんか」と伝えると、みな納得した表情になり、ディスカッションは前に進みました。

活発な議論が交わされ一見盛り上がっていれる会議も、出口を見失うと途端に停滞してしまう。これは多くの企業で見られることです。
イメージが膨らみ始めると、参加者は楽しくなって頭に浮かんだことをつい口にしてしまいます。そして、好き勝手に話をしていると、今何を話しているのかわからなくなり、ディスカッションで進む方向を見失ってしまうのです。
そうならないよう、アイデアが出揃ったタイミングを見計らって話していたことをまとめ、次に進むべき方向性を示します。ポイントは、

●話をしていた内容を振り返り
●結論をひと言にまとめ(要約)
●次に考える要素を提案すること

このスリーステップを踏むだけで、イメージの共通認識を作り、次に考えるべきことへ思考を誘導することができます。これで会議参加者の目線がそろい、スムーズに会議を進められるようになります。

ポイント2 頭ごなしに否定せず一旦受け止める

ある会議で、若手社員が「こんな考えはどうでしょう」と提案したところ、同席していた部長は「そんなアイデア使えないな」と一言。その場は一気に静まり返ってしまいました。
部長は「もっといい意見はないのか」とアイデアを募りますが、誰も考えを話そうとしません。
しびれを切らした部長は「自分はこうしたほうがいいと思っていた」と自信ありげに言いましたが、それに対してある従業員が勇気を振り絞って「それは難しいと思います」と発言したところ部長は「君はいつもそんなんだからダメなんだ」と激怒しました……。

上司がいくら「好きなように意見をしてもいい」と言っても、役職が下から上の人へ考えを伝えるのは多少なりとも緊張するものです。それを乗り越えて考えを伝えても、頭ごなしに否定されてしまうと、それ以降はもう誰も何も言えなくなります。

役職が上から下の人へ伝える時も同様です。下の人からの意見に耳を傾けず、自分の考えを押し通そうとすると意見は途端に出なくなります。
そうならないよう、たとえ自分と意見が異なる内容でも、相手の考えを頭ごなしに否定するのはやめましょう。会議をリードするリーダーならなおさらです。

会議を顧客創造に使おうと思うのなら、まずは、どんな意見でもいったん受け止め、使えそうな考えを探し出すようにします。
例えば、考えの一部を切り取り「その考えのこの部分は面白いね」や、考えた理由を尋ねて「その発想は使えそうだ」といった具合です。
どんな人でも、自分の考えが一部でも採用されると単純に嬉しいものです。

ポイント3 「多分大丈夫(だろう)」で議論するのはNG

ある商品企画の会議で、製造方法を考えるディスカッションをしていた時のことです。
同席していた製造部門のリーダーは「これまで似たような商品を作ったことがあるので、多分技術的に大丈夫だと思います」と答えました。
商品は決まり、サンプルを作ろうとしたところ、製造部門のリーダーは「自社の製造ラインではできないことがわかりました」と申し訳なさそうに話しました。
結局、商品は大本から考え直すことになり、そのリーダーはプロジェクトから外れることになりました。

ディスカッションでは、参加者が持つ知識や経験を組み合わせて、素案から仮説を作り上げます。
これは、職人が集まる建設現場に似ていますが、その職人が建物を建てる時に「ここの工事はこんなもので、多分大丈夫だろう」と手を抜いたらどうなるでしょう。
ディスカッションでも同様で、一部でも手を抜いてしまうとこれまで積み上げてきたイメージが全て水の泡になることがあります。
もし自信のない部分があれば、手を抜かず必ず確認し、必要であれば議題に挙げるようにしましょう。

商品企画などは特にそうですが、ある時点の小さなズレが、後の大きな違和感を生み出してしまうので、大いに気を付けたいポイントです。

いかがでしょうか? 今回は会議の進行に関するポイントをまとめてみました。
「言われなくてもわかっている」という方もいるかもしれませんが、実際に多くの企業で、このような会議が行われているのを何度も目にしてきました。言ってみれば、そんな簡単なことが実は御社の会議をつまらないものにしているのです。

もし、御社の会議が、「何も決まらない」「いつも同じことばかり議論している」など停滞気味なものであるならば、今回紹介したポイントに注目して、カイゼンしてみてください。
きっと会議が活発化し、顧客に対する新たな価値を生み出す会議に変化していくはずです。

次回は、出てきたアイデアを具体化していく際の会議のポイントを紹介します!

※本記事は『メンバーの頭を動かし顧客を創造する 会議の強化書』の一部を改変して掲載しています。
高橋 輝行(たかはし てるゆき)
1973 年東京生まれ。東京大学大学院理学系研究科を修了後、博報堂にて教育エンタメ系企業の広告・PR・ブランディングを実施。その後、ベンチャー企業を経て経営共創基盤(IGPI)でぴあの経営再建を主導。2010 KANDO 株式会社を創業。従業員によって感動創造するワークショップ「Roles」を開発。中堅・中小企業を中心に100 社以上の新商品/ 新事業開発を推進。座右の銘は「知行合一」。桜美林大学大学院 MBA プログラム 非常勤講師、デジタルハリウッド大学メディアサイエンス研究所 客員研究員。 著書に『メンバーの頭を動かし顧客を創造する会議の強化書』(あさ出版)、『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』(アスコム)他。

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